新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症

ワクチンの中には毎年の接種が推奨されているものもあります。その理由は、流行するウイルスの株が毎年変わるからです。ワクチンは、その年に流行が想定されるウイルスの株を予測して作られているのです。ここではワクチン接種で予防できる主な感染症である新型コロナウイルス感染症について、感染した時の症状、治療、予防方法を詳しく解説します。

目次

新型コロナウイルス感染症

感染経路と病態、主な症状

新型コロナウイルスにより引き起こされる病気です。くしゃみや咳、会話のときに口や鼻から排出される飛沫(ひまつ)もしくはエアロゾルと呼ばれるさらに小さな水分を含んだ状態の粒子を吸い込むか、感染している人の目や鼻、口に直接接触、あるいは媒介物を介して間接的に接触することにより感染します。ウイルスを排出する期間には個人差がありますが、一般的には発症の2日前から発症後7~10日間程度は感染性のあるウイルスが排出されるといわれています。特に発症後3日間は感染性のウイルスの排出量が多く、発症後5日が経つと大きく減少します。そのため、発症してから5日間は周囲の人に感染させるリスクが高いことに注意が必要です。

感染すると、発熱やのどの痛み、咳などの症状がみられます。感染した方のうち、6%に罹患後症状が発生したという報告があります。代表的な罹患後症状には、疲労感、倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、胸痛、脱毛、記憶障害、集中力低下、頭痛、抑うつ、嗅覚障害、味覚障害、動悸、下痢、腹痛、睡眠障害、筋力低下などがあります。

重症化した場合はどうなるの

新型コロナウイルス感染症においては、新型コロナウイルスの感染と診断された症例(無症状を含む)のうち、集中治療室での治療や人工呼吸器等による治療を行った場合または命を落とすことを「重症化」と定義されています。その割合は年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にあります。また、重症化しやすいのは、高齢者、免疫不全、慢性閉塞性肺疾患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心疾患などの持病をお持ちの方、一部の妊娠後期の方とされています。重症化すると、肺炎や呼吸不全をきたし、酸素投与や人工呼吸器管理、ECMO(体外式膜型人工肺)などの治療を要する場合があります。これらの方には特にワクチン接種による重症化予防効果が期待されています。なお、65歳以上の方と、60~64歳で心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方については、定期B類接種の対象となります。(後述)

診断と治療方法

体内にウイルスを持っているかどうかをPCR検査、抗原定量検査、抗原定性検査などの方法で調べます。検査の種類や症状によっては、鼻から綿棒を挿入して鼻咽頭から採取した検体だけでなく、唾液や鼻腔からの検体を使うことが可能な場合もあります。

軽症の場合は自然に軽快することが多いとされており、重症化リスクのない患者さんでは必要に応じて解熱剤や抗ウイルス薬などが検討されます。重症化リスクのある患者さんでは、中和抗体薬や抗ウイルス薬を用いて重症化を防ぐ治療を行います。呼吸がうまくできず全身に十分な酸素がまわらなくなっている場合には、抗ウイルス薬や炎症を抑えるステロイド薬、免疫の働きを調整する薬の使用や、酸素の投与が行われます。それでも状態が改善しないときには、人工呼吸器を用いるなどの集中治療が行われることがあります。

予防

新型コロナワクチンについては、国内外で実施された研究などにより、新型コロナウイルス感染症にかかった場合の入院や死亡等の重症化予防効果が認められたと報告されています。また、新型コロナワクチンは、毎年、流行が予測されるウイルスの株に対応したワクチンが製造されています。流行しているウイルスの株と合致した場合、より高い中和抗体価の上昇等が期待されることから、新型コロナワクチンの接種については、重症化予防効果に加えて、発症予防効果の向上が期待されると考えられています。そのため、以前ワクチンの接種を受けた方も、毎年の新型コロナワクチンの接種について検討することがすすめられます。

以下に該当する方は、新型コロナワクチンの定期接種の対象となります。毎年秋冬に1回接種を受けられます。

 

  • 65歳以上の方
  • 60~64歳で対象となる方(※)

※心臓、腎臓または呼吸器の機能に障害があり、身の回りの生活が極度に制限される方、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫の機能に障害があり、日常生活がほとんど不可能な方。

 

定期接種の対象者以外の方や、定期接種のタイミング以外で接種する場合は、任意接種として受けることが可能です。

予防方法としては、石けんと流水による手洗いが最も重要です。手洗いがすぐにできない状況では、アルコール消毒も効果的です。マスクの着用などの咳エチケット、換気などもあわせて行いましょう。

新型コロナワクチンの接種を希望される方へ

ワクチンと感染症.comでは、ワクチンの接種を希望される方に向けて、感染症に関する基礎知識や、ワクチンの適正使用、安全性に関する正しい情報をわかりやすく提供することを目的としています。ワクチンの接種にあたっては、診察する医師の指示に従ってください。
接種について不明点や不安がある場合は、必ず医師等にご相談ください。

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